現役整備士が教える|中古ハイエース購入時の注意点【失敗しない選び方】

 ハイエースを購入する一つの手段として、中古で購入する方法があります。ただ、最近ではハイエース仕事で使う貨物車としてではなく、ファミリーカーやキャンプなどの趣味車としての需要も高く、中古市場でも、「価格が高い」「数が多く、どれを選べばいいかわからない」という疑問を多く聞きます。
 価格や車種の選択肢が多い一方で、状態や条件が一台ごとに異なります。そのため、見た目や価格だけで判断してしまうと、購入後に想定外の負担が生じることもあります。
 今回は、そんなハイエースを中古車で購入する際の確認ポイント、見落としやすい注意点までを段階的に解説します。

①自分の用途に合った車の種類選択

 中古車選びで最初に考えるべきなのは、「そのクルマを何に使うのか」という点です。ハイエースはグレードやボディタイプによって、さまざまな種類の選択ができます。仕事での利用、キャンプや車中泊での利用、家族での利用なのかによって適したボディタイプは違ってきます。主な使い方を、具体的にイメージすることで、自分に合ったハイエースの選択をすることができます。

②年式と走行距離

 ハイエースに限らず中古車の購入ポイントとして気になるのが「年式」と「走行距離」ですよね。一般的に、年式が新しく、走行距離が少ない車のほうが、車の状態は良い傾向にあります。
 しかし、どちらか一方だけで判断するのはお勧めできません。このどちらか一方だけで判断するのはおすすめできません。年式が古くても、定期的に点検や整備が行われ、丁寧に使われてきたクルマもあります。一方で、年式が新しくても短期間で長距離を走行しているクルマもあり、使用状況によって状態には差が出ます。大事なのは年式と走行距離のバランスの取れた車です。私は普段ディーラーで整備士をしているのですが、年式が古い車に関しては走行距離が少ないものより、年数に応じてしっかり走っている車のほうが比較的調子がいい状態の車両が多いです。車は使われていないよりも、しっかり走っている方が調子の良い状態を維持しやすいです。重要なのは、年式と走行距離を単独で見るのではなく、両者の関係性を踏まえて全体の状態を判断することです。

③修復歴の有無

 修復歴とは、クルマの骨格部分に修理や交換が行われた履歴を指します。具体的には、走行や安全性に関わる重要な部位に手が加えられたかどうかを示すものです。修復歴があるクルマは、価格が抑えられている場合もありますが、状態によっては走行性能や安全性に影響する可能性があります。そのため「修復歴あり」と表示されている場合は、どの部位にどの程度の修理が行われたのかを具体的に説明してもらうことが重要です。内容を理解したうえで自分の使い方や許容範囲に合っているかを考え、納得できるかどうかを基準に判断しましょう。
 

④整備記録の有無

中古車の購入の際に、点検の記録や、整備の記録が残っている車両は、前のオーナーがどのようにその車両を管理していたかがわかる材料になってきます、定期的な点検やオイル交換などをしていた記録が残っていれば、日常的なメンテナンスが行われてきた可能性が高く、状態を判断しやすい点が特徴です。すべての記録がそろっていなくても、定期的に点検されてきた形跡があるかを確認することで、安心して検討しやすくなります。

⑤外装、内装の状態

 外装

 良い商品に見せるため、外装に関しては、販売店も力を入れてキレイにしているはずです。ぱっと見ではきれいに見えても近くでよく見てみると小さな傷やへこみなどがあったりします。気になっている車両が近場にあれば現地に行って実際に車両を見ておくとよいでしょう。
 ここで見ておいてほしいのが天井の部分です。ハイエースは天井が高く見落としやすい部分ですが、ボディーの中でもルーフはダメージを受けやすい部分です。今までの保管状況によっては、天井の塗装が色あせていたり剥がれているかもしれません。購入前であれば、修繕の交渉ができるのでチェックしておきましょう。
 また、北のほうで使われていた車両や沖縄などで使われていた車両は道路に撒く雪解け剤や海風の影響で足回りがさびている場合があるので可能であれば販売店に確認して車両をリフトで上げてもらったりして下側の確認もしておきたいです。

 内装

 内装についてはシートの傷みやシミ、汚れなどがないか、また、長期間の利用によるへたりなどがないかをチェックしておきましょう。車内のにおいなども注意が必要です。タバコやペットなどのにおいは取れにくいので、きちんと確認しておきましょう。前のオーナーが仕事で使っていた場合は荷台部分に傷がある場合も多いので注意が必要です。内装はこれまでどのように使われてきたかが表れやすい部分でもあるので、時間をかけて確認することをお勧めします。外装と内装の状態を総合的に見ながら、「丁寧に扱われてきたクルマかどうか」という視点で確認すると、写真や数値だけではわからない状態の違いを判断しやすくなるはずです。

⑥ 装備や機能の作動

  エアコンやカーナビ、格納ミラーやパワーウィンドウスイッチ、スライドドアなど、日常的に使う装備が問題なく動作するかを確認しましょう。スイッチを入れて実際に動かしてみることで、表示や反応に違和感がないかを把握しやすくなります。購入した後で気づいて修理しようとなると、けっこう高額な金額になります。確認できる部分は遠慮せずにチェックし、気になる点があれば購入前に説明を受けておきましょう。

⑦試乗

 もし可能であれば、試乗は絶対にしておくべきです、実際に運転して、走り出しや、ブレーキに違和感はないか、曲がるときに違和感はないか、きちんとまっすぐ走るかなどの確認をしておきましょう。あわせて、走行中に異音や振動がないかにも注意を向けておくと安心です。

最後に

 ハイエースは壊れにくく、中古車の数も非常に多いです。今回紹介した注意点を踏まえたうえで自分好みのハイエースを選べて頂けたら嬉しいです。

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